Topics2023/10/03

【キラッと学生】学会発表

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 福島先生と大学院生の沖田さんたちが 日頃の研究成果を学会で発表してきました。

 参加したのは日本音響学会・秋季研究発表会です。名古屋工業大学を会場に9月26日~28日の3日間にわたって開催され、多くの大学・企業が参加しました。

 講演やトークセッションなど様々な発表形式が用意されている中、彼らが選んだのはポスターセッションです。これは研究成果を指定のブースに掲示し、訪れた方との会話の中で研究内容を紹介する形式です。発表に時間制限が無く、デモンストレーションや意見交換を自由に行えるという利点があります。

 今回発表したのは「空間聴知覚制御に関する研究」と「メディアコンテンツの品質や制作支援の基礎となる数値化・見える化に関する研究」の2件。いずれもメディア処理へのAIの導入や利活用に必要不可欠な技術です。ブースには 映像研究・開発はもちろんゲーム、通信、自動車など様々な業界の方が訪れ、技術の活用方法や検討用サンプルデータの相談、メディア処理技術のニーズの変化と高まりについてお話する機会を得ることができました。(詳細は下の発表報告をご確認ください)




<研究発表>
「振幅・位相スペクトルおよび時間包絡が等しくリサージュ図形のみが異なる両耳雑音で想起される心象印象の比較」
「映像シーンと音響情報の両耳間相関関数による整合性の検討」


<発表報告>
 質疑は,Cygames・ゲーム産業から,効果や適用範囲の質問だけでなく,ポスタ形式で可能なデモに関してゲーム産業ならではの視点からの質問をいただきました.この産業ではこんなことに着目するのか....ということがわかりました.同業のカプコン,セガに続いてのもので,会社による違いがあるものの,産業としての方向性を垣間見ることができました.
LINE・通信サービス産業から,具体的用途で使えるかとの質問がなされ,可能であることをプレゼンデータで示したところ,現在構想中のサービスについて現在の課題を聞き出す事が出来ました.来年3月にも同様の学会があり,次回はデータサンプルを持ってくるので相談したいとのお話がありました.
日産・自動車産業から,車内における見守りと,車外に対する接近音と警告音に使えるかについての質疑から,自動車産業におけるメディア処理のニーズの変化と高まりについて話を聞く事が出来ました.
自動車メーカというと,情報メディアとどうつながるんかなと思いがちですが,自動車の「スマート・モビリティ(自動運転等の運転支援から安全見守りといったスマート(賢い)なモビリティのこと)」「コネクティッド・カー(Apple Car PlayやGoogle Autoといった車内エンタテイメントから事故発生時の通報といった「ネットにつながっている車」のこと)」という側面があるとのことでした.
学んだ事柄に基づいて「新たな技術」を創造し,学会で発表することで「産業界の今」を「産業界が抱えている課題」を通して知ることが出来る機会でした.気付いた事は,発表した人だけでなく,情報を共有することでより豊かな「社会実装」につなげていきます.


#学会 #研究 #メディア処理 #新技術 #情報工学