街を彩るラッピングバス
最近見かけるバスの多くにはラッピングが施されている。バスの車体は大きいので、情報を遠くからでもハッキリと確認できて迫力がある。こんな面積が広いものをどうやって貼り付けているのだろうと知りたくて作品を企画した。
そもそもバスの車体にラッピングするのは、大分では1970年代に始まったという。ただしその頃は、車体に直接ペイントしていたという。ペイントは雨風でだんだんと薄くなることが難点であったが、2000年頃から特殊フィルムが開発され、より鮮明に、写真まで載せられるようになった。耐用年数は約10年で、ランニングコストにおいても好評のようだ。
ラッピングは複数の特殊フィルムを貼り合わせて完成させる。気泡が入らないようにドライヤーを使用して丁寧に仕上げられていく。ラッピングを依頼する会社は、若者や県外から来た人に対して知名度を向上させたいという狙いがあり、ラッピングバスがインパクトを与えながら叶えてくれると期待している。
バスなどの公共交通を利用するのは学生など若者が多く、そこに魅力を感じるクライアントはいると思う。バスの利用者もラッピングはアートに近い感覚があり、面白いデザインに出会うと楽しい。公共交通でもあるので、より町を明るくするデザインの工夫もぜひお願いしたい。
(日本文理大学工学部情報メディア学科3年 出師毅人)