Topics2022/04/05

2021年度卒業式/2022年度入学式で映像配信を担当しました

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 令和3年度(2021年度)の卒業式が2022年3月19日に開催されました.また令和4年度(2022年度)の入学式が2022年4月5日に開催されました.
 新型コロナ対策として,2年前は中止,1年前は式典のみ開催,でしたが,今回は式典および,卒業式では各学科で卒業証書授与式および表彰状授与式が,入学式では学びの第一歩を踏み出すためのスタートアップが,それぞれ開催されました.
 式典は安全確保のため卒業生/入学生のみ参列とし密を避けての開催とし,学びを見守ってきた(卒業生の応援団)/応援する(入学生を見守っている人々)は残念ながら式典に参列することをご遠慮いただきました.
 でも,喜びを分かち合いたい気持ちがあると考え,大学は式典をインターネット配信することを決めました.
 情報メディア学科にはこれをかなえるための,1)「魅せる」式典映像をクリエイトするメディアデザインコース,2)インターネットサービスを駆使しコンテンツを届けるシステムに精通する情報工学コース,があります.そこで,情報メディア学科の有志がこの配信を担当しました.
 映像は,地域の芽、学生の目 NBUビデオ通信でステキなコンテンツをお届けしている小島研究室の皆さんをはじめとするメディアデザインコースが担当しました.
 配信は,大分県情報サービス産業協会主催のサウンズコンテストインターネット配信を担当してきた情報工学コースが担当しました.
 「インターネットでのライブ配信」は種々のツールがあり,配信すること自体は難しくありません.しかし「大学の卒業式も入学式も一生に一度」の大切な節目の時です.
 そこで工学コースではこれまで,配信中の映像コンテンツの配信確認,回線速度モニタリング,配信後のハイライトにジャンプするための付加情報追加,を行ってきました.
 今回「Afterコロナ」を見据えて「配信品質」や「システムによる自動化」を見据え,新たに「映像品質の可視化」に挑戦しました.
 防犯等で使われる「動いたものの検出(動態検知)」では,式典のように動きがある動画では「どこをとっても動いているものだらけ」になり「検知後一定時間検知を停止する」しかできませんでした.しかしこれでは「ハイライト情報の抽出」はできず,付加情報の自動化ができません.
 そこで,ロボットプロジェクト基礎・シカケ班でプロトタイプをつくり,その後動画データベースへの取組でブラッシュアップしてきた「対象が同一である間は対象が動いても『シーン』が変わっていない」ことを検出するシステムの導入を試みました.
 動画は約30分の式典の配信動画に対してシステムが検出した「ハイライトシーン(約8秒)」を動画かしたものです.まだまだ改良の余地があるものの,写真にあるように「システムが動画の『変化』を見ること」ができ始めています.
 このシステムへの取組は,インターネット関連科目やシステム開発関連科目にフィードバックすることで,さらにステキな配信ができる人材の育成と,高い品質の映像コンテンツが囲まれるインターネット等のサイバー世界の創造につながると信じています.