Topics2022/01/17

ロボットプロジェクト基礎2で取組み成果発表を行いました

  • d1
  • d1
  • d1

 日本文理大学では,工学部 機械電気工学科 航空宇宙工学科 情報メディア学科 の3学科共通科目として「ロボットプロジェクト」という取組みがあります.これは,
 ロボットプロジェクト入門1(1年生・前期科目)
 ロボットプロジェクト入門2(1年生・後期科目)
 ロボットプロジェクト基礎1(2年生・前期科目)
 ロボットプロジェクト基礎2(2年生・後期科目)
の4科目で構成されています.

 「ロボット」と聞くと「メカ」「動く」というイメージが強いかもしれませんが「自動機械」と考えると「エアコン」「自動ドア」も分類的に「ロボット」となります.
 「センサ」と呼ばれる人間でいうところの「実世界の状況を取り込むための装置」で得られたデータを,「プロセッサ」と呼ばれる人間でいうところの「頭」で処理し,「アクチュエータ」と呼ばれる人間でいうところの「実世界に表現する装置」で働きかける,のがロボットです.
 最近よく耳にする,AIデータサイエンスも「頭」に相当する装置で扱うものです.
 3学科で開講することで,メカトロニクスや電気/電子回路に強みのある「機械電気工学科」の学生,航空機や人工衛星に強みのある「航空宇宙工学科」の学生,と情報メディアに強みのある情報メディアの学生が「同じ課題」に取組むだけで「あれ?違う見方があるんだ」ということに気付くことが出来ます.それにより「得意な人にお願いする」「自分の得意を活かす」ことを自然と覚えることが出来ます.

 とはいえ,高校から大学に入ってすぐに「これが自分の専門」と言える人ばかりではないので,入門1では「予め用意したテーマを全て体験することで『キホン』を体験」します.その上で入門2では,体験(入門1)の中で発見した『自分が興味を持てるもの』に基づいて「前半2テーマ・後半2テーマ」の中から「自分が好きなテーマ」を選びます.
 1年生も入学してから時間が経つにつれて「専門科目」を学び「自分の専門の芽」が出てきます.入門1/2を通して「学んだことがこういう展開になる」ことを体験し,自ら選んだ経験で「もっとここを勉強したい」とか「これが出来る様になりたい」につながるための取組みです.
 しかし同時に「学んだことで本当に何ができるんだろう」とか「もっと基本を押さえたい」と思う人も居ます.

 そこで基礎では,予め用意された基本をしっかり押さえるための「実験コース」と,試しに今の自分がどこまで通用するのか確かめてみるための「シカケコース」,が用意されています.

 ここでは「シカケコース」の「取組み成果発表」の様子を紹介します.

 今回のシカケコースでは,
  1)活字離れ問題の解消を目指した「図書館プロジェクト
  2)独り暮らしのカギ閉め忘れ問題の解消を目指した「鍵閉め確認アプリ開発」
  3)ゴミ問題の解決を目指した「ごみを捨てたくなるアプリ開発」
に取組みました.
 自分達で「現状」を調べ「何が問題という現象を引き起こしているのか」を考え,解決策の中で「時間内に自分達で取組める事柄」を仲間で策定し,実際に実施....さらに「それで問題は何がどの程度解消したのか」という「評価(レビュー)」に取組みました.
 成果を共に取組んだ受講生の前で発表するだけでなく「評価(レビュー)」を行うことで,「自分が何ができるのか」と「ここまでやりたい」と思う「自分への気付き」に至りました.
 「自分が出来たこと」に気付くのは「成功体験」や「体験の積み重ね」につながります.「こうしたい」と思う自分への気付きは「目標を持った取組み」につながり「自分が何をしたいのか」を考えるための記録になります.

 受講した皆さんが,ここでの取組み成果を「これからの自分」に役立てていくのを楽しみにしています.

 ロボットプロジェクトは2年生で終わりますが,3年生がSAとして「自分の経験を後輩に」活かしたり,課外活動として「さらなる高み」を目指したり,4年生の卒業研究,さらには就職活動へとつながっていきます.
 その意味でも,受講生のこれからが大変楽しみです.