Topics2020/05/07

リモート講義で活躍するA.I.技術紹介

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 新型コロナウィルスの対策として様々な「リモートXX」が取組まれています.日本文理大学でも遠隔講義形式で講義が開講され早くも前期の半分が終了し,折り返しを迎えています.
 ここでは,遠隔講義で活躍するA.I.技術を紹介します.
 遠隔講義では大きくわけて,1)ビデオオンデマンド,2)オンライン配信,3)双方向,の講義形式があります.
 1)ビデオオンデマンドは「講義ビデオ」といって予め撮影されているビデオを受講生が選んで再生する形式です.受講環境の中でも特に画面の大きさや聴き取りやすさや通信速度に対して「同時進行」という時間的制約が少ないのが特徴です.一方で,ビデオを見ている時に「先生がそこにいるとは限らない」ため質問や相談に一工夫必要になるというデメリットがあります.
 3)双方向は「テレビ電話」の多人数版のようなイメージです.教室の人数が大勢になると通信量が増えるため,カメラをオフにしたり,マイクをオンにするルール等が必要となります.ログインしていることはわかっても教室と違い「教室の雰囲気」から他の人がどうしているかまではわからないことが多いです.デメリットとして「同時進行」が基本のため,トラブルが発生すると置いて行かれてしまうことがあるので,先生の負担だけでなく受講生から「トラブル発生でXX分前から聞けてませんでした」と伝える必要になることがあります.
 2)は一般に配信遅延といって「先生が話したタイミング」から「受講生が聴こえるタイミング」までに数秒から数十秒のギャップ(遅れ)があります.しかし「先生は確実にその場」にいます.また文字チャットはほぼリアルタイムで送れるので,ビデオオンデマンドに比べ,質問や相談がしやすいという特徴があります.また双方向に比べ「見返す(巻き戻し再生)」や「チャットが最初から見れる」など,講義中のトラブルに対応しやすいという特徴があります.デメリットとして,音声で質問出来ない場合が多いためタイピングの早さや端的な表現力が求められることがあります.
 講義の性質によって,これらのツールを使いこなしながら遠隔講義が進められています.
 ここでは,2)で使っていて,見ている人も使ったことのある「YouTube」の中で「こんなところでA.I.技術が活躍!」をお届けします.
 まずは,動画を見てみると「予め読み原稿があるの?」と思うような文字が画面左側に出ています....しかしこの動画「その場の思い付きで話した」ものなので「原稿」はありません.ではどうやって作られたか....実は,ビデオがYouTubeに登録されると,動画に含まれる「音声」を使って「音声認識」が実行されます.文字になった情報をどう使うかは「登録した人」にまかされていますが,右側を見ると「いつしゃべった内容か」がタイムスタンプ(時刻表示)でわかるようになっているんです.まだまだ聞き間違えているところがありますが,思ったよりもしっかり聴き取っているように思いますが,いかがでしょうか?
 遠隔講義で,先生は「独り言」言っているように感じることがあります...教室だと聞いている人の反応があるのですが,マイクに向かって話しているのは寂しいものです.聞いている人を想像しながら頑張っています.でも,話した内容が活字になると,ボケや突っ込みが自動で入る....それが良いかどうかは別にして...なんて日が来るかもしれません.
 また「炎上」といってコメントがどっと来るだけではく,その言葉が凶器になることもあります.写真にあるように「コメントを見守る」中でもA.I.が活躍しています.
 写真に「同時視聴者数」が出ていますが,聞いている人が「聞き返し/ライブで見る人が一旦減る」していることもちゃんと見守ってくれます.教室では当たり前のように感じられる「反応」をYouTubeではWebサービスがサポートしてくれます.まだまだ完全とは言えませんが,様々な場面でA.I.が活躍してくれています.
 今後さらに多くの「リモートXX」が普及するかもしれませんが,それを支える技術の中にA.I.が見え隠れしています.皆さんも探してみませんか?