9月11日(水)から始まった2019年度(令和元年度)ドローン朝練の10月最後の朝練が10月30日(水)に開催されました.前回(10月23日)は,気温が低くなるとバッテリを温めなければならないことをヒヤッとする経験から学び,さらに冷え込んだ今日はしっかりバッテリを温めて(人肌程度の温もりです)の挑戦となりました.
搭載システムのバランスも改善され,新型センサの搭載を視野に入れながらバランス調整を進めました.新型センサは,1)理論的検討,2)実証検証,を繰り返しながら取り組んでいて,回を重ねる毎に蓄積されるデータを分析しながら完成を目指しています.
前回は「葉の無い樹」を練習対象としました.これは,練習に使っていた石柱に最も近いことと,枝ぶりがまだない条件での練習でした.今回はより実際の競技会に近い「枝ぶりが見事な樹」を対象として練習しました.
枝や葉は「光の具合」や「見え具合」を変えてしまうので,樹木へのアプローチに重要な「距離感」を狂わせます.また距離も離れているので,直接目で見る情報とドローン搭載カメラをモニタ越しで見る情報から「今ターゲットとどの位の距離に居るか」をきちんと練習でキャリブレーション(実際と操縦者の感覚を一致させることです)しなければなりません.競技会本番では「補助スタッフ」は「あぶない」しか言えないのですが,練習では「手」を使って「実際の距離」をパイロットに伝えることでこのキャリブレーションを行います.
ここでの「人の学習過程」は自律フライト(A.I.を導入し,目的地を示すだけでドローンが自律的に安全なフライトを実現する)を実現するのに必要不可欠な情報となります.このため「単に操縦を練習する」だけでなく,いかに「学びを記録」するかも大事な取組みになっています.
今週末には11月に突入し,競技会本番の月に突入します.ドローンフライト練習は随時行っていますが,「目的」のある練習は「どんなスキルをどの程度のレベルまで修得するか」を考えながら行うので,修得スキルの定着率も違いますし,一度修得したスキルは残るものです.自転車に乗れるようになると,数年乗っていなくても乗れるのと同じです.大学ではこのような様々な取組みを通して「自分発見」そして「スキル修得」をしながら自らの歩む道をみつけていくのかもしれません.朝練に取組んでいる情報メディア学科の学生は,ドローンを飛ばしながらA.I.の基礎を実践的に学んでいます.もちろん,システム開発も「競技会で確実に動く品質」で取組むことで「実社会で通用するシステム構築」を学んでいます.
これからの練習が益々楽しみです.
今年の練習および競技会の予定は次の通りです.
【ドローン朝練予定】
9月11日(水)7:30 - 8:30
9月18日(水)7:30 - 8:30
10月 9日(水)7:30 - 8:30
10月16日(水)7:30 - 8:30
10月23日(水)7:30 - 8:30
10月30日(水)7:30 - 8:30 ← 今回
11月 5日(火)7:30 - 8:30 ← 次回
11月12日(火)7:30 - 8:30
【第4回森のドローン・ロボット競技会】
11月16日(土)予選・本選
11月17日(日)決勝戦
成果の一部はミニ見学会でも体験できます.また,これまでの朝練の様子はこちらでお楽しみいただけます.YouTubeで動画像を配信しているので,VRモードでVRゴーグルを使って再生すると「空のお散歩」を楽しめます.興味のある方はお試しください.