4年間の集大成として「卒業研究」という科目があります.通常,講義は「座学(教室で先生が教えてくれる内容を複数人で学ぶ形式の講義)」「グループワーク(学生がグループを作り,先生が出す課題に対してグループで取組む形式の講義)」「演習(学生が実際に手を動かして学ぶ形式の講義)」があります.
でも実際の「社会」では「教わった内容からしか出題されない」や「やり方がわからないからできない」では済まないこともあります.急に「課題を探して」や「どうやったら解決(ソリューション)できるか考えて」と言われても困りますよね.インターネットで探したら答えが見つかるものもありますが,その探し方や見つけたものが正しいか,さらには答えを組み合わせて目的を果たすとなると,急には出来ないこともあります.
このため,情報メディア学科では3年生から研究室に配属され,ゼミナールとして取組みを行います.またそこでの練習を経て4年生で「卒業研究」に取組みます.大学では卒業までに百単位以上(講義にしておよそ50科目)もの講義を受講しますが,多くの学生は4年生の時に「卒業研究のみ」となります.1年の時間をかけて取組む科目です.就職活動が忙しいから...ではなく「この科目の単位が取れたからって本当に仕事できるのかな」という不安を少しでも解消するために「課題発見」「解決策探し」「取組み計画」「検証」という基本を実際に自分で実施します.
情報メディア学科の卒業研究は,テーマ提出,中間発表(8月),第1部口頭試問(12月),第2部発表会(2月),という流れで実施されています.
これは,就職活動で「自分が何をしたいのか」を明確にしなければならない時期に「テーマ提出(課題に対するアプローチであるテーマと,概要およびキーワードというエントリーシート等に必要になる「文書作成」への練習にもなっています)」を行います.内定を頂いた会社との連絡が多くなる時期に「中間発表」を行い,夏休み期間に何をどう取り組めるかを考え,内定式等の「配属先」に関わる時期に備えます.年末年始も会社との連絡が多くなる時期なので,この時期に「第1部卒研審査会」を行い,話題に上ったときに「まとまった資料」が手元にあるようにします.入社前研修が盛んになる時期に「第2部卒研審査会」を行い「成果をまとめる」「引き継ぐ」という会社では当たり前のことへの練習を行います.
このような流れの卒業研究の「中間発表」が8月8日(木)に開催されました.発表は公開形式で行われ,1年生2年生3年生も各研究室で産み出された研究成果を見ました.発表形式は多種多様な学生にとって知りたいことが知りやすいようにポスタ形式(ポスタとデモで時間制限無しで聞くことのできる方法です)で行われました.情報メディア学科では4コースあることもあって多様な学生が多くいます.このため,発表する人は「相手にどうやったら伝わるか」の練習となっています.
企業の方も御参加いただくことで「実際にどうか」を先輩のポスタに企業の方々が質問するのを通して,就活本番の3年生や,自分の進む道を模索している2年生や1年生も「実際」を知る良い機会になりました.
発表された内容の一部はオープンキャンパスで見ることが出来ます.興味のある方は是非御参加ください.もちろん,卒業研究のイベントは全て公開しておりますので,興味のある方は是非御参加ください.