Topics2022/01/07

音を見て 再現してみる 第一歩

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 昨年8月31日に紹介した「【メディア処理】音を目で見る(音声を機械で聴き分ける)」を学んだ学生が「答え+α」に取組みました.なのでジャンルが「研究・授業」から今回は「学生生活」となっています.
 まずは,音とグラフ(可視化)のあの情景は....なんと,男子プロテニス選手のラファエル・ナダル氏が試合をしている時の場面でした!音声だけを聞いて答えがわかった人は相当のテニスオタクですね!
 そして,前回の続きだと「音による情景認識」のためのメディア処理についてでしたが,【メディア処理】によって音を科学(音の可視化)することができ,その結果から「バイク」の音が倍音構成になっていることが明らかとなったため,先にバイクの音を再現してみたいと思います.
 インターネットで「エンジンサウンド デザイン 倍音」で検索してみるとエンジンサウンドが楽器の音に例えられており,特に弦楽器の音の特徴と共通する部分が多いことがわかります.
 なので,弦楽器であるウクレレが倍音構成になっているのかを確認してみます.音を科学で学んできたことを活かすことで,ウクレレの音を可視化する事ができると考えたからです.音を可視化してみると,楽器の音とエンジンサウンドで倍音構成が確認でき共通点だということを確認できました.

 倍音構成の音を創るには,信号を足すのが良いのか,掛けるのが良いのか,周期はどのように設定したほうが良いのかなどの今までなんとなくやってきたことが原因で思うように,倍音構成を創れませんでした.そこで,もう一度この機会に理解を進めていきました.特に,信号を作るときの周期について理解できたことで,波形を思ったようにグラフにすることができるようになりました.

【エンジンの倍音の作り方】
step1) エンジンの基本周波数を求めて,基音の信号を作る.その時,周期を横軸tに合わせることできれいな正弦波が描ける.

step2) 基音をもとに2次成分や3次成分などの信号を作る.

step3) step1とstep2で作った信号を足し合わせることで,倍音構成を創ることができる.

この時,信号を掛け合わせると信号のデータにー(マイナス)が含まれるので倍音構成が作れないです. しかし,信号の足し合わせも加法定理に従って置き換えてみると掛け合わせる式に変換できることや同じ信号をずらして足し合わせることでも倍音が作れることが勉強をしていく中で明らかになり,エンジンや弦楽器がどのように倍音構成になっているのか,解明や区別ができていません.そこで,次回までには解明や区別を付けると共に動画で聞かせた音をエンジン音に近づけたいと思います.